【思春期コラム】気になりませんか?夏休み明けのお子さんの体調不良~コレって水毒(すいどく)かも~

更新日:2021年09月01日

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新潟の夏は残暑が厳しく、9月になっても暑さに体力を奪われる日々が続きますね。

夏休み明け、お子さん達の様子はいかがでしょうか?

夏休み明けに体調を崩し、学校を休みがちになるお子さんが多くなるこの時期。産婦人科を受診される中学生・高校生もいらっしゃいます。

もちろん産婦人科を受診するのは女の子ですが、ここでは性別に関係なく共通して気を付けてもらいたい「水毒(すいどく)」という病態について、その特徴と予防、そしておうちでできる対処法を漢方医の立場から解説します。

新潟県立吉田病院 産婦人科 高田杏奈

まずはセルフチェック!家族みんなでチェックしてみましょう!

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□朝食を食べないことが多い

□炭酸飲料またはスポーツドリンクを毎日飲む

□アイスやシャーベットが常に家の冷凍庫にある。

□週3回以上、冷たい麺類を食べる

□甘いものが好き

□運動していない

□湯船につからずシャワーだけで済ませる

 

いくつチェックしましたか?

実は1つでもチェックがあったなら、「水毒」の危険があります。

 

では、「水毒」とはどんな状態をいうのでしょうか?

漢方では、体のバランスが整っている状態がいわゆる「健康」な状態と考えます。

その中で、「水」つまり体液の流れが悪くなり、滞った状態を「水滞(すいたい)」と言います。水滞によって辛い症状が現れている状態が「水毒(すいどく)」です。

セルフチェックの項目は、全て水毒を起こしやすくする生活習慣です。

 

水毒ではどんな症状が出るのでしょうか?チェックしてみましょう!

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□体が重い感じがする

□頭痛が起こりやすい

□めまいや立ちくらみがある

□車に酔いやすい

□よく鼻水が出る

□唾液が多い気がする

□吐き気がある

□朝、手が握りにくい

□食後に胃がチャポチャポ鳴る

□下痢しやすい                              

これらの症状がみられた場合には、水毒が関係している可能性があります。

もちろん全てではありませんが、検査で異常がなく原因が不明な場合に、「水毒」に対する治療で体調が改善する場合があります。

また、立ちくらみが起きやすい場合に、「起立性調節障害」という診断で治療を受けているお子さんも少なくありません。下痢や便秘を繰り返し、学校に行こうとするとお腹が痛くなる。そのため、思うように学校に行けないなど「過敏性腸症候群」の診断で治療を受けているお子さんもいます。

このような場合、治療に平行して普段の生活を少し見直してみましょう。水毒になりにくい状態をつくることで、より治療の効果が得られると期待できます。

 

なぜ水毒になるのでしょうか?

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水毒の原因は次の4つです。

1.水分のとりすぎ

2.糖分のとりすぎ

3.冷たいもののとりすぎ

4.栄養不足(栄養のかたより)

夏の暑い時期、現代は甘くて冷たい美味しい食べ物や飲み物がすぐに手に入ります。

水分補給は必要ですが、アイスや炭酸飲料では糖分が多く、体は余計に水分が欲しくなります。冷たいので、胃も腸も冷えて機能が低下し、食欲低下の原因にもなります。

また、中学生や高校生は休み中にお昼ご飯を自分で準備する子も多いはずです。運動部でしっかりお腹が空くお子さんはしっかり食べるかも知れませんが、1日中家に居るとどうしても食事がおろそかになりがちです。

好きなものばかり食べてしまっているかも知れませんね。夏休みは少しぐらいダラダラしても良いと思いますが、「1日3食しっかり食べる」ように、お家の方もサポートしてください。

 

水毒の症状がある時はどうしたらよいでしょうか?

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まずは栄養補給です。しっかり食べること!

でも、食欲が低下して食べられない状態になってしまった場合にはかかりつけ医に相談してください。薬も上手に使いながら、栄養を補う必要があります。ぜひ、ご家族みんなで取り組んでください。

漢方医学では、食欲低下時に1日6回から9回ぐらいの小分けにして食事を摂るように勧めます。栄養は一度に吸収できる量が決まっています。胃腸が弱っている場合には、さらに栄養を吸収しにくい状態です。

一口で食べられる小さなおにぎりと野菜をたくさん入れた味噌汁を作っておき、2時間ごとぐらいで少しでも口に入れるようにしてみましょう。

この時、「よく噛んで食べる」ことを意識してほしいので、手軽なゼリー飲料などではなく、「食事」で栄養を補給してほしいと患者さんにはお伝えしています。噛むことで胃腸は働く準備をしてくれるからです。

思春期は心も身体も大きく成長する時期です。勉強や部活、友達との関係など、普通に生きるだけでもたくさんのエネルギーが必要です。

夏場に食事からの栄養補給がうまくできなかったことで、秋以降に学校生活で必要なエネルギーが足りなくなっているかも知れません。今からでも間に合います。

まずは1日3食、「栄養素」の面から食事を見直してみませんか?

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次回のコラムは12月1日に配信予定です♪

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次回のテーマは「思春期に育てたい 丈夫な骨と丈夫な心」です。

将来の骨粗鬆症を予防するためには、思春期にしっかりとした骨格づくりが必要となってきます。

さらに近年、筋肉から「やる気ホルモン」が出ることがわかり、丈夫な「心」を育てるためにも骨格づくりは大切です。

次回のコラムは12月1日にホームページに掲載予定です。

ぜひご覧ください♪

 

高田杏奈先生プロフィール

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産婦人科の専門医で、医学博士でもあります。一般的な産婦人科の診療に加え、女性の不調に対応した漢方治療も専門です。

現在、女性ヘルスケアアドバイザーの資格を活かし、新潟大学医歯学総合病院にて女性ヘルスケア外来を担当されています。他に、新潟県立吉田病院と済生会三条病院で外来診療を担当されています。

(各診療日は病院ホームページでご確認ください。)

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 健康づくり課 保健センター

〒959-0242
新潟県燕市吉田大保町25番15号

電話番号:0256-93-5461

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