若monoデザインコンペvol.5協力企業紹介【株式会社タケダ】

更新日:2021年03月01日

例年ならデザイナーや学生から直接工場を見学してもらい、デザインのイメージを膨らませてもらうところですが、今年(2020年度)は新型コロナウイルスの感染症の影響で県外から来ていただくのは難しい…。そこで、事務局が工場見学した内容をSNSやウェブサイトに掲載する方法で情報発信することに決め、協力企業各社へ取材に行ってきました。

工場見学【株式会社タケダ】

北陸新幹線燕三条駅から車で10分程度、工場の正面には新潟県らしい田園風景が広がる株式会社タケダ。
株式会社タケダでは切削加工部品の他、タケダデザインプロジェクト事業部として自社の切削加工技術を生かしたステーショナリーの製造も手掛けており、工場内には様々な切削加工機が並ぶ。

株式会社タケダの切削加工機が並ぶ工場内の写真

【切削加工機が並ぶ工場内】

「ここにあるのが加工前の材料で、バー材と呼ばれるものです。」
工場内を案内してくれたのはタケダデザインプロジェクト事業部の高地さん。2007年の事業の立ち上げ時からデザイン事業部を担当している。
バー材とは棒状の鋼材のこと。バー材はそのまま加工機にセットする場合と適当な長さにカットして使用する場合があるのだとか。
切削加工には大きく分けて2つの方法がある。1つは回転している材料に工具の刃を当てて削る方法、もう1つは回転させた工具を材料に当てて削る方法だ。
まず案内してくれたのは材料を回転させて加工するための機械が並んだエリア。材料を回転させる方法で成形が可能な形状なら、材料を機械にセットしておけば完成までの間に工具の交換などは必要ないとのこと。

バー材を削って製造された部品の写真

【バー材を削って製造された部品】

次のエリアへ移動する途中、職人が手動で機械を調整しながら加工していた。自動で加工を行うことが出来る機械が並ぶ中で手動で加工を行うのは意外だなと思っていたところ、「小ロットの製品を製造する際などは自動で加工するためのプログラムを組むより手動で加工した方が効率的な場合もありますし、微調整も出来ますから」と説明してくれた。

ハンドル式の機械を手動で動かしている写真

【手動の機械も活躍している】

「この辺の部品は削った後に穴あけ加工をしたりと何工程も必要になります。」
回転する工具(ドリルなど)で加工する機械が並ぶエリアには材料を削るためのドリルやチップ、更にそれらを取り付けるための工具が大量に並んでいた。製品によっては完成までに工具の取り換えが10回以上必要になる場合もあり、工具の取り換えは当然人の手で行う。機械で自動で加工すると言ってもやはり人の手は必要なんですねと尋ねると、「工具の取り換えもそうですが、加工のためのプログラミングは人が行わなければなりません。どの順番でどんな工具を使用して加工をすると最も効率的に加工が行えるのか考えないといけないので経験も大事です。」と教えてくれた。

様々なサイズの筒状の工具が並べて置かれている写真

【大量の工具が並ぶ】

若monoインタビュー【株式会社タケダ】

若monoコンペに期待するのはどんなことでしょうか。

やはり若者の発想ですよね。我々は製造工程や、それによってかかる時間やコストなどが頭にあるので、どうしても自由な発想にならない部分がある。そういう意味では現場のことをあまり知らない人がどんなものを考えるのかというのは興味があります。新しいジャンルの商品とか。ただ、製品化するにはどこかでデザイナーと折り合いをつけていかないといけないんですがね。

ソファに座り笑顔でジェスチャーを交えながら取材を受けている男性の写真

【デザイン担当の高地さん】

前回も協力企業になっていただきましたが、どんな感想をお持ちですか?

若者の考えは勉強になります。すり鉢を削り出しで作るとか、精密なコマを栓抜きとして使うとか、そういう発想は無かったので、いろいろ考えるきっかけにもなります。また、企業側の考え方と審査委員の選考ポイントでは違う部分もあって、審査委員はこういうところを評価するのかというポイントがわかってくると、今後の商品開発にも生かせるかもしれません。
若者のデザインを試作する中で、社員の中でも「こんなものを作ってみてはどうか」といった提案が出てきたり、社内に良い影響が出ていると思います。製品化して販売することが目的なのはもちろんですが、それだけが目的ではなくなっていますね。

今回、株式会社タケダさんのテーマとしてはジャンルに制限がなく、素材も金属全般ということで基本的に自由な感じですが、こんな形状だと難しいとか、何かありますか?

内側を四角く削りたいという時に、角に少しだけ丸みが残ったりという多少の制限はあります。ドリルなどの工具は丸いので、どうしても少しRが残ってしまう。外側なら角があっても問題ないんですがね。

大きさなどの制限はありますか?

バー材を使うのであれば直径で5センチメートルくらいまでだと加工がし易いですね。もう少し太くても削れないことはないんですが。
ブロック材の場合はある程度大きくても大丈夫ですが、金属なので大きくなるとそれだけ重くなります。そう考えるとあまり大きいのは難しいと思います。

使用を想定する金属によって何か違いはありますか?

材料の値段が違いますし、加工のし易さも違います。製品化したときの価格設定にも影響しますね。あと、色を着けたいという時には金属毎に方法や仕上がりが違ってきます。

その他に何かありますか?

金属の削り出しだけで完結できる商品だと開発はスムーズですね。メタルメジャーやCalen-Barのように他社の部品と組み合わせたりという必要があると、その部品の調達に時間がかかったりということがある。こんな物を組み込みたいという部品がそもそも既製品で流通しているかという問題も出てきますので。

若monoインタビュー

以上、切削加工で部品からステーショナリーまで製造している株式会社タケダさんでした。

関連リンク

株式会社タケダさんの会社概要や製品情報についてはホームページをチェック(外部サイトへ接続します。)

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