2017年度公の施設の指定管理者監査(老人集会センター)
公の施設の指定管理者監査結果報告書
公の施設の指定管理者監査結果報告書「燕市老人集会センター」 (PDFファイル: 190.5KB)
1 監査の実施概要
(1)監査の目的
地方自治法(1947年法律67号)第199条第7項の規定に基づき、公の施設の指定管理者について、公の施設の管理・運営が指定管理者制度の目的に沿って適切に行われているかについて監査を実施した。
(2)監査の対象団体
2016年度から燕市が地方自治法第244条の2第3項の規定に基づき、公の施設の管理を行わせている次の施設の管理・運営を行った指定管理者について、監査を行った。
指定管理者名 | 施設名 | 所管部署 |
---|---|---|
社会福祉法人 燕市社会福祉協議会 | 燕市老人集会センター | 長寿福祉課 |
(3)監査の期間
2017年10月4日(水曜日)~ 11月27日(月曜日)
ヒアリングの実施
- 日時:11月9日(木曜日) 午後1時30分~午後2時10分
- 場所:燕市老人集会センター
(4)監査の方法及び着眼点
監査の実施にあたっては、次の項目を主な着眼点とし、関係帳簿・関係書類等を調査するとともに、関係職員からの説明を聴取するなどの方法で実施した。
- 施設は、関係法令の定めるところにより適切に管理されているか。
- 協定等に基づく義務の履行は、適切に行われているか。
- 利用促進のための努力が行われているか。
- 施設管理に係る収支会計経理は、適正に行われているか。
- 施設管理に係る出納関係帳簿・記帳などは、適正に行われているか。
- 施設管理に係る各種諸規程は、整備されているか。
(5)監査執行の除斥
五十嵐昭五監査委員については、地方自治法第199条の2の規定に定められている利害関係人の監査執行の除斥の主旨から、社会福祉法人燕市社会福祉協議会の監査執行から除斥した。
2 監査対象「団体」の概要
(1)「社会福祉法人 燕市社会福祉協議会」の状況
名称・代表者 | 社会福祉法人 燕市社会福祉協議会 会長 山岡 重雄 |
---|---|
所在地 | 燕市吉田日之出町1番1号 |
設立年月日 | 2006年3月1日 |
構成 |
|
燕市における社会福祉事業その他の社会福祉を目的とする事業の健全な発達及び社会福祉に関する活動の活性化により、地域福祉の推進を図る。
- 社会福祉を目的とする事業の企画及び実施
- 社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助
- 社会福祉を目的とする事業に関する調査、普及、宣伝、連絡、調整及び助成
- 上記のほか、社会福祉を目的とする事業の健全な発達を図るために必要な事業
- 保健医療、教育その他の社会福祉と関連する事業との連絡
- 介護保険事業
- 障害福祉サービス事業
- 公益事業
- 収益事業
等
施設の名称
燕市老人集会センター
指定管理期間
2016年4月1日から2021年3月31日まで
指定管理料
(2016年度)
2,303,000円
3 監査対象「施設」の概要
(1)施設の概要 燕市老人集会センター
設置目的
老人の心身の健康の保持に資するため。
所在地
燕市大曲4336番地
開設
1991年11月20日
施設の構造
鉄骨一部コンクリート造平屋建て
延床面積
710.14平方メートル
施設内容
大集会室(307.30平方メートル)、会議室(49.00平方メートル)、研修室(46.20平方メートル)、調理実習室(39.60平方メートル)、事務室(48.03平方メートル)
開館時間
午前9時~午後9時
休館日
月曜日・祝休日・12月28日~翌年1月4日
使用料
無料
(2)2016年度の収支状況(2016年度資金収支計算書より抜粋)

(3)2016年度施設利用実績(2016年度事業報告書より抜粋)
(単位:人)

(4)2016年度の業務実績(2016年度事業報告書より抜粋)
作業項目 | 実施日 | 内容 |
---|---|---|
清掃 | 月曜日・水曜日・金曜日 | トイレ、大集会室、事務所の清掃 |
年2回 | 各部屋のワックス清掃 | |
保守・点検 | 随時 | 施設内点検 |
毎月2回 | 浄化槽維持管理 | |
年2回 | 消防用設備保守点検 | |
年2回 | 空調設備保守点検 | |
年2回 | 自動ドア保守点検 | |
適宜 | 電気設備点検 | |
保安・警備 | 毎日 | 施設警備保障業務 |
小規模修繕 | 2016年6月24日 | 大集会室窓ガラス修繕 ( 13,824円) |
2016年8月9日 | 男子トイレ修繕 ( 9,720円) | |
2016年11月20日 | 消火器更新 ( 5,400円) | |
2017年1月11日 | ガス湯沸器修理 ( 4,500円) | |
備品購入 | 2016年6月6日 | ポータブルワイヤレスアンプ ( 210,600円) |
教室・イベント名 | 開催日時 | 参加者数 (年間) |
内容 |
---|---|---|---|
ピンポン教室 | 毎週金曜日 午前9時30分~正午 |
1,115人 | ピンポンをすることにより、高齢者の健康と生きがいを高める(老人クラブ主催) |
民謡教室 | 毎月 第2・4火曜日 午後1時30分~午後3時 |
259人 | 民謡を踊ることにより、高齢者の生きがいと健康を高める(老人クラブ主催) |
子育てサロン | 毎月1回 午前10時~正午 |
303人 | 未就学児の遊びの場の提供とその保護者の交流を図り、子どもの健全な育成を図る。 |
項目 | 内容 |
---|---|
燕市老人福祉センター祭(9月17日~19日) | 敬老の日にあわせ、隣接する老人福祉センター祭を開催するため会場を提供した。高齢者の作品展示や芸能祭を開催するとともに、施設のPRも行った(542人来場)。 |
4 監査の結果・意見
(1)調書、聴き取り、実地による確認事項
- 築25年を超えたことから、施設の老朽化により、大規模修繕はもとより小規模修繕も増加傾向となっている。
- 駐車場が狭隘のため、多人数の行事開催は困難となっている。また、舗装されていない箇所もあり、降雨時等は不便を感じている。
- 燕市社会福祉協議会が運営している燕市老人福祉センターが併設されているため、燕市社会福祉協議会では、当該施設と指定管理施設を一体で管理している。そのため、両施設の職員は兼務となっている。
- 高齢者のための施設ということもあり、夜間の利用がほとんどない状態である。
- 併設する老人福祉センターおよび就労支援センターをあわせた非常災害マニュアルを整備している。それらの施設と合同で火災訓練を年2回、水害訓練を年1回実施している。
- 指定管理者が加入することとなっている賠償責任保険について、管理業務仕様書の内容と一部差異がみられた。
(2)意見
施設管理においては,利用者の安全性の確保が重要である。施設が老朽化していることから、今後とも、現場確認や日常点検等で施設の現状を常に把握し、事故防止のために必要な修繕等を行っていく必要がある。
また、災害時対応については、利用者が高齢者であることを踏まえた上で、具体的な対応手順と役割分担を定め、日常的に確認できるところに掲示するなどし、利用者の安全確保に努められたい。併設する老人福祉センターおよび就労支援センター、ならびに当該指定管理施設に事務所を置く燕市観光協会と合同で実施している火災訓練・水害訓練については、訓練結果の検証をおこなうためにも実施記録簿を作成されたい。
なお、指定管理者で加入する賠償責任保険について管理業務仕様書の内容と差異がみられたので、所管課と協議の上、適正な加入要件に改められたい。
(3)所管課への意見
所管課は,施設設置者としての責任を果たし,かつ安全性を確保するため,定期的に施設に立ち入り現地確認を行うことが求められる。十分な実態把握により、真に必要な経費を見極め、適正な指定管理料を把握するよう努められたい。
- この記事に関するお問い合わせ先
-
監査委員事務局 監査チーム
〒959-0295
新潟県燕市吉田西太田1934番地
電話番号:0256-77-8371
更新日:2021年03月01日