2018年度公の施設の指定管理者監査(吉田北公民館、北体育センター)

更新日:2021年03月01日

公の施設の指定管理者監査結果報告書

1 監査の実施概要

(1)監査の目的

地方自治法(1947年法律67号)第199条第7項の規定に基づき、公の施設の指定管理者について、公の施設の管理・運営が指定管理者制度の目的に沿って適切に行われているかについて監査を実施した。

(2)監査の対象団体

2017年度に燕市が地方自治法第244条の2第3項の規定に基づき、公の施設の管理を行わせた施設のうち、次の施設の管理・運営を行った指定管理者について、監査を行った。

監査対象団体
指定管理者名 施設名 所管部署
吉田北友会 燕市吉田北公民館
燕市吉田北体育センター
社会教育課

(3)監査の期間

2018年5月2日(水曜日)~ 6月25日(月曜日)

ヒアリングの実施
  • 日時:6月11日(月曜日) 午前9時30分~10時40分
  • 場所:燕市吉田北公民館

(4)監査の方法及び着眼点

監査の実施にあたっては、次の項目を主な着眼点とし、関係帳簿・関係書類等を調査するとともに、関係職員からの説明を聴取するなどの方法で実施した。

  • 施設は、関係法令の定めるところにより適切に管理されているか。
  • 協定等に基づく義務の履行は、適切に行われているか。
  • 利用促進のための努力が行われているか。
  • 施設管理に係る収支会計経理は、適正に行われているか。
  • 施設管理に係る出納関係帳簿・記帳などは、適正に行われているか。
  • 施設管理に係る各種諸規程は、整備されているか。

2 監査対象「団体」の概要

(1)「吉田北友会」の状況

概要
名称・代表者 吉田北友会 会長 頓所 明宏
所在地 燕市佐渡山4130番地1
設立年月日 1983年7月3日
構成
  • ≪ 役員 ≫会長:1人、副会長:3人、幹事長:1人、事務局長:1人、会計:2人、監事:3人
  • ≪ 職員 ≫ 5人(正職員4人、臨時職員1人)

計 16人

  1. 体育・文化・レクリエーションに関する事業
  2. 市主催の関係行事への積極的参加及び、吉田北体育文化センターとの各種共催事業の実施
  3. 会員相互の研修及び親睦のための事業
  4. 青少年健全育成の推進に関する事業
  5. 吉田北小PTA・吉田北保育園保護者会及び他団体との連絡調整及び相互協力
  6. その他目的達成に必要な事項

施設の名称

  • 燕市吉田北公民館
  • 燕市吉田北体育センター

指定管理期間

  1. 2006年4月1日 ~ 2009年3月31日
  2. 2009年4月1日 ~ 2012年3月31日
  3. 2012年4月1日 ~ 2015年3月31日
  4. 2015年4月1日 ~ 2018年3月31日
  5. (2018年4月1日 ~ 2023年3月31日)

指定管理料

(2017年度)
10,349,000円

3 監査対象「施設」の概要

(1)施設の概要 燕市吉田北公民館・燕市吉田北体育センター

設置目的

地域住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養向上、健康の増進、情操の純化、スポーツ及びレクリエーションの振興を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること。

所在地

燕市佐渡山4130番地1

竣工

1982年6月

施設の構造

鉄筋コンクリート造2階建て(吉田北公民館)
鉄骨造2階建て(吉田北体育センター)

敷地面積

8,051平方メートル(吉田北公民館 ・吉田北体育センター)

延床面積

1,076.17平方メートル(吉田北公民館)、1,451.19平方メートル(吉田北体育センター)

開館時間
開館曜日と開館時間
曜日 開館時間
月曜日~土曜日(火曜日を除く) 午前9時~午後9時30分
火曜日 午後5時~午後9時30分
日曜日及び休日 午前9時~午後5時

(注意)休館日: 12月29日から翌年の1月3日までの日

使用料
使用料一覧(燕市吉田北公民館)
階別 室名 午前9時~
午後0時30分
午後0時30分~
午後5時
午後5時~
午後9時30分
午前9時~
午後9時30分
1階 第1会議室 1,000円 2,000円 2,500円 4,500円
第1研修室 1,000円 2,000円 2,500円 4,500円
調理実習室 2,000円 3,000円 4,000円 8,000円
2階 第2研修室 1,000円 2,000円 2,500円 4,500円
第2会議室 2,000円 3,000円 3,500円 7,000円
大会議室 2,500円 3,500円 4,500円 8,500円
使用料一覧(燕市吉田北体育センター)
施設区分 利用単位 利用範囲 金額(1人)
競技場 30分 全面 500円
使用料一覧(燕市生きがい対応型デイサービスセンター)(注意)2018年4月1日から休止
施設名 室名 使用料
燕市吉田北公民館(1階) 生きがい対応型
デイサービスセンター(浴室)
市内在住者 60歳以上 無料
40歳以上60歳未満 個人1人1回につき
300円
団体1人1回につき
200円
その他 個人1人1回につき
500円
団体1人1回につき
300円

(2)2017年度施設利用実績(2017年度事業報告書より抜粋)

月別施設利用実績 4月~9月(単位:人)
  4月 5月 6月 7月 8月 9月
1階 会議室 56 126 94 98 70 82
研修室 41 48 200 181 30 61
図書室 39 38 48 69 58 24
調理室 20 34 20 33 29 29
風呂 41 53 35 41 49 45
2階 大会議室 50 61 145 194 172 65
会議室 64 60 137 178 26 82
研修室 769 794 820 776 873 699
公民館 計 1,080 1,214 1,499 1,570 1,307 1,087
体育館 1,057 993 2,217 1,020 1,459 2,417
卓球場 178 177 195 205 228 247
体育館 計 1,235 1,170 2,412 1,225 1,687 2,664
合計 2,315 2,384 3,911 2,795 2,994 3,751
月別施設利用実績 10月~3月 (単位:人)
  10月 11月 12月 1月 2月 3月
1階 会議室 89 122 167 59 104 85 1,152
研修室 104 89 64 77 106 43 1,044
図書室 22 25 29 8 0 42 402
調理室 19 56 106 9 11 42 408
風呂 38 41 36 35 31 37 482
2階 大会議室 541 66 70 19 24 65 1,472
会議室 80 76 32 25 65 93 918
研修室 748 675 704 422 601 649 8,530
公民館 計 1,641 1,150 1,208 654 942 1,056 14,408
体育館 4,551 2,973 2,437 1,482 2,560 1,267 24,433
卓球場 204 192 180 128 89 294 2,317
体育館 計 4,755 3,165 2,617 1,610 2,649 1,561 26,750
合計 6,396 4,315 3,825 2,264 3,591 2,617 41,158

(3)2017年度施設使用料金の収入状況(2017年度事業報告書より抜粋)

月別施設使用料の収入状況 4月~9月 (単位:円)
  4月 5月 6月 7月 8月 9月
1階 会議室 0 0 0 0 0 0
研修室 0 0 0 0 0 0
図書室 0 0 0 0 0 0
調理室 0 0 0 0 0 0
風呂 0 0 0 0 0 0
2階 大会議室 0 0 0 0 0 0
会議室 0 0 0 0 0 0
研修室 0 0 0 0 0 0
公民館 計 0 0 0 0 0 0
体育館 5,500 0 5,500 4,750 500 5,750
卓球場 0 0 0 0 0 0
体育館 計 5,500 0 5,500 4,750 500 5,750
合計 5,500 0 5,500 4,750 500 5,750
月別施設使用料の収入状況 10月~3月 (単位:円)
  10月 11月 12月 1月 2月 3月
1階 会議室 0 0 8,400 0 0 0 8,400
研修室 0 0 0 0 0 0 0
図書室 0 0 0 0 0 0 0
調理室 0 0 13,200 0 0 0 13,200
風呂 0 0 0 0 0 0 0
2階 大会議室 0 0 0 0 0 0 0
会議室 0 0 0 0 0 0 0
研修室 0 0 0 0 0 0 0
公民館 計 0 0 21,600 0 0 0 21,600
体育館 5,000 1,250 1,750 15,000 20,250 32,250 97,500
卓球場 0 0 0 0 0 0 0
体育館 計 5,000 1,250 1,750 15,000 20,250 32,250 97,500
合計 5,000 1,250 23,350 15,000 20,250 32,250 119,100

(4)2017年度の収支状況(2017年燕市吉田北公民館・燕市吉田北体育センター収支決算書より抜粋)

収支状況(単位:円)
  科目 予算額 決算額 決算額-予算額
収入 指定管理料 10,349,000 10,349,000 0
事業収入 136,000 155,877 19,877
行事参加負担金 55,000 46,600 -8,400
繰越金 200,000 200,000 0
雑収入 0 7,130 7,130
収入合計 10,740,000 10,758,607 18,607
支出 人件費 4,499,000 4,456,777 -42,223
事業費 665,000 646,429 -18,571
消耗品費 287,000 356,760 69,760
修繕費 100,000 145,604 45,604
光熱水費 2,645,000 2,658,899 13,899
燃料費 20,000 11,090 -8,910
通信運搬費 175,000 112,103 -62,897
手数料 40,000 39,760 -240
委託料 2,195,000 2,069,776 -125,224
使用料及び賃借料 50,000 49,291 -709
保険料 64,000 59,277 -4,723
備品購入費 0 12,841 12,841
支出合計 10,740,000 10,618,607 -121,393

(注意)収入合計10,758,607円 - 支出合計10,618,607円 = 翌年度繰越金140,000円

(5)2017年度の業務実績(2017年度事業報告書より抜粋)

1)維持管理業務実績
作業項目 実施日 実施
体制
内容
清掃 (日常) 毎週
月曜日・水曜日・木曜日・金曜日
1人 便所・廊下・部屋等の清掃(午前9時~午前11時)
毎日 職員 玄関・外周・構内道路等 (午前8時~午前9時)
(定期) 8月・11月 委託 樹木刈込み・冬囲い(撤去は事務局で実施)
週1回 2人 風呂の清掃(吉田福祉会)
3月14・28日 委託 床・カーペット、洗浄ワックス塗布
保守・点検 (日常) 午前8時~ 1人 消防用設備等の点検・火気設備器具の点検
(定期) 毎月1回 委託 浄化槽維持管理・清掃
9月22日 委託 特殊建築別定期点検
4月27日・10月 30日 委託 自動ドア点検
10月 28日 委託 空調設備機器保守点検(年1回)
5月~3月 委託 電気工作物点検(月次点検2ヶ月に1回)
7月 6日 委託 防火対象物定期点検・消防用設備総合点検
1月 11日 委託 消防用設備機器点検
3月 9日 委託 シンクロヒーター定期点検
保安・警備 (日常)   委託 自動警報装置による侵入・火災の警備
小規模修繕 (随時) 4月 6日   誘導灯バッテリー交換 39,420円
5月 10日   リコー印刷機修理 21,060円
8月 2日   2階女子トイレパッキン交換 2,484円
9月 15日   卓球場サッシ窓部品修理 3,240円
10月 26日   アリーナリモコンリレー修繕 13,824円
1月 24日   バレーネット周囲ロープ取替 5,724円
1月 31日   浄化槽交互リレー交換工事 13,392円
2月 9日   自動火災報知設備感知器交換 39,960円
3月 8日   ワイパーブレード交換 3,100円
3月 22日   枝等処分費 400円
3月 26日   粗大ごみ(ソファー)処分費 3,000円
2)運営業務実績 <教室・イベント等>
教室・イベント名 開催日 参加者数 内容
北地区芸能祭 6月18日 246人 歌謡・舞踊・ダンス等、日頃練習した成果を発表し、北地区の皆さんから楽しんでもらった
北地区ふるさとまつり 7月17日 1,700人 屋外特設ステージ発表、出店コーナー「北の星空マルシェ」、LEDイルミネーションアート、花火「北のふるさとフェニックス」等で北地区住民から楽しんでもらった
方言戦隊「メテオレンジャー」も加わり、地域最大のイベントに定着してきた
吉田まつり参加 7月22日 125人 北地区山車保存会の山車と一緒に、山車巡行に参加
北地区ソフトバレーボール大会 10月8日 50人 ソフトバレーボールに親しみ、北地区の親善・融和が図れた
ワイヤークラフト教室 10月23日 23人 小学生が創作、体験活動をすることにより、創作の喜び、達成感を体感できた
北地区カーニバル(文化祭) 11月12日 460人 北公民館教室生・北地区の皆さんの作品を展示して文化に親しんでもらう
また、料理教室のケーキ販売・吉田北友会役員によるバザーやゲームコーナー等も行った
親子クリスマスケーキづくり 12月23日 29人 親子でクリスマスケーキを作り、交流を深めてもらった
北体利用者懇談会(新年会) 1月6日 76人 北地区自治会長・吉田北友会役員・北体利用者がともに膝を交えて交流することができた
スキー&スノボーツアー 1月28日 28人 キューピットバレイスキー場で、親子・友人等でウィンタースポーツを楽しんでもらった

4 監査の結果・意見

(1)調書、聴き取り、実地による確認事項

  1. 指定管理料の請求・受領については、年度協定書で定められたとおりに行われていた。
  2. 事業報告書は概ね適正に作成され、期限内に提出されていた。
  3. 当該指定管理施設は「指定緊急避難場所」および「指定避難所」に指定されている。また、児童クラブが開設されており多くの子どもが利用している。なお、吉田北公民館1階の入浴施設(生きがい対応型デイサービスセンター)については「生きがい活動支援通所事業」が2018年3月31日で終了したため利用が皆無になったが、避難所として入浴施設を使用できる状態を維持する必要があるため、月1回お湯張りと清掃を行っている。
  4. 建築後36年経過していることで、施設の老朽化等により近年は突発的な修繕が増加している。
  5. 非常時については「燕市職員災害時初動対応マニュアル」等に則して行動することとしており、指定管理者独自の非常時マニュアルは作成されていない。なお、年2回児童クラブと連携して消防訓練を実施しているが、近接施設である保育園や介護施設との合同訓練は実施されていない。
  6. 収支会計経理においては、施設管理に係る領収書類の整備・保存は適切に行われていたが、立替金や現金の管理等において一部改善を要するものが見受けられた。
  7. 吉田北公民館の使用料の徴収については、例年、数件程度しか発生しないが受領後は速やかに吉田公民館に持参している。一方、吉田北体育センターの使用料については、月1回社会教育課職員が回収に来るまで現金を保管している。
  8. 午前9時~午後5時30分は館長と事務職員の1名または2名体制であるが、勤務シフトによっては一週間以上1名体制が続くこともある。午後5時30分~午後9時30分は2名の夜間管理人が1日交替で勤務している。なお、業務日報は作成されておらず館長が勤務した際、業務全体の概要をメモ書きしている。
  9. 備品の管理については、不良であるにも関わらず長年処分されずにいるものや、新規に購入されたもので備品シールの貼付をしていないものが見受けられた。
  10. 2017年度の各施設の利用状況について、吉田北公民館は2016年度とくらべ-389人(-2.6%)とほぼ前年並みの利用があったが、依然として通年利用団体の活動の低迷が続いているとしている。一方、吉田北体育センターは前年度より12,543人(88.3%)増加したが、これは吉田北小学校の大規模改修に伴う小学校の体育授業の利用によるものである。両施設とも利用者数の増加が課題であるが、利用者の高齢化や施設の老朽化等もあり具体的な方策がないのが現状であるとしている。
  11. 社会教育課の担当者は毎月10日の月次報告書の受け取りのほか、指定管理者から連絡があれば随時施設を訪問し、指定管理業務の遂行状況の確認や施設の管理・運営における問題点等の情報収集を行っている。

(2)意見

監査の結果、おおむね適正であると認められるが、一部改善又は検討を要する事項が見受けられる。
指定管理施設は建設後、相当の年数が経っており施設の老朽化も進んでいることから、随時小規模な改修工事が行われてきているが、今後も避難所としての役割を果たさなければならないことや多くの子ども達が利用することに鑑み、経費の節減を図りながら、危険箇所の改修など安全対策を不断に施していく必要がある。
非常時の体制の整備については、有事の際の職員の役割や緊急連絡先を事務室に掲示しておくとともに、対応できる職員が少ない上、周辺の人家から離れていることから、隣接する保育園および社会福祉法人の介護施設と密に連携できる体制づくりを進められたい。
指定管理業務に係る会計経理事務については、現金を取り扱う際は現金出納帳を作成するとともに、立替金の精算および預かり金の入金に関して速やかに処理するよう努められたい。
基本協定書にも定められている日報については、事業の遂行状況を常に明らかにするとともに、日々の業務の確実な引き継ぎと職員間の情報共有を図るため、館長が作成している業務全体の概要メモを活用するなどし、確実に作成されたい。
利用者数については、2017年度は吉田北小学校の改修工事という特別な要因により増加が生じたが、減少傾向にならないよう利用者アンケート調査の結果等を用い、施設の管理運営に反映するよう取り組んでいただきたい。
地域の住民が集える拠点として、子どもの居場所づくりの場となる安全な学童保育の実施地として、また災害に対して安全な場所としての重要な役割を担う施設として、施設管理とより利用しやすい運用を、引き続き社会教育課と連携し実現されるよう要望する。

(3)所管課への意見

施設の管理運営については、指定管理者に管理事業を委ねるだけではなく、引き続き定例協議等により常に連携を図り、管理運営上の問題点等についての適切な指導・監督に努められたい。
また、非常時において近接施設との協力、連携が行えるよう、関係部署等との調整を図っていただきたい。

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