2019年度財政援助団体監査(燕市老人クラブ連合会)

更新日:2021年03月01日

監査結果報告書

地方自治法第199条第7項の規定に基づき、次のとおり財政援助団体の出納・その他の事務の執行で、当該財政援助に係るものについて監査を実施した。

1 監査の実施概要

(1)監査の対象

燕市老人クラブ連合会 「老人クラブ連合会補助金」
(所管課:長寿福祉課)

(2)監査の種別

財政援助団体監査

(3)監査の期間

2020年1月7日 火曜日~2020年3月25日 水曜日

ヒアリングの実施

実施日:2020年2月7日 金曜日
場所:吉田老人センター

(4)監査の範囲

2017年度及び2018年度に燕市が交付した補助金に係る出納、その他の事務の執行状況

(5)監査の方法及び着眼点

監査の実施にあたっては、次の項目を主な着眼点とし、関係帳簿・関係書類等を調査するとともに、関係職員からの説明を聴取するなどの方法で実施した。

  • 団体に対する補助金が、目的に沿って執行されているか。
  • 補助金等に係る収支の会計経理等が適切に行われているか。

2 監査対象団体の概要

(1)名称と代表者等

概要
名称 燕市老人クラブ連合会
代表者 会長 星野義昭
所在地 燕市吉田本所188-3 吉田老人センター内
設立年月日 2007年4月1日
役員構成 理事 12名 監事 2名

(2)設立目的と事業内容

設立目的と活動内容の詳細
設立目的 老人クラブ活動の推進を図り、老人福祉の向上に努めるとともに地域社会に寄与することを目的とする。
活動内容 【主な活動】
  1. 市内老人クラブの育成、指導及び連絡調整、その他の活動推進のための調査、研究
  2. 老人福祉及び地域福祉の推進
  3. 関係官公庁、関係諸団体との連絡
  4. その他目的達成に必要な事業

(3)補助金の交付状況

交付状況の詳細(単位:円)
補助金の対象 補助金の交付額
2017年度
補助金の交付額
2018年度
老人クラブ連合会運営費分 2,364,990 2,253,300
単位老人クラブ活動費分 5,333,325 5,070,250

(4)決算状況

収入
決算(収入)の表組
支出
決算(支出)の表組

3 監査の結果・意見

(1) 調書、聴き取り、実地による確認事項

  1. 全体の事業費に係る市からの補助金の割合は、「老人クラブ連合会運営費分」については2017年度26.16%、2018年度25.58%、「単位老人クラブ活動費分」については2017年度22.48%、2018年度22.07%となっている。
  2. 老人クラブへの新規加入者が減少し、老人クラブ内での高齢化が進んでいる。各単位老人クラブでは、会員増に向けて、老人クラブの活動を紹介する会報誌やチラシを作成して回覧したり、趣味クラブへお試しで参加してもらい会員加入を促すなどの取組みを積極的に行っている。
  3. 市老人クラブは、単位老人クラブ会員を対象とした老人福祉大会を毎年開催し、意識啓発と連携強化を図っている。その外にも、会長や女性会員を対象とした研修会を開催するなど、単位老人クラブの育成に努めている。
  4. 各地区老人クラブで開催する事業は、毎年ほぼ同様となっている。会員の減少に伴い収入が減少している中で、参加人数が多く人気のある事業をなくすことはできず、新規事業に取組むことが難しい状況にある。マンネリ化を防ぐため、会員の要望や他市の活動情報などを取り入れ、可能な範囲で新規事業に取組みたいとしている。
  5. 会計経理においては、書類の整備・保存管理等について改善を要するものが見受けられた。

(2) 意見

老人クラブへの補助金は、老人クラブ会員が地域で行う各種のスポーツ、生きがい活動、健康づくり、社会奉仕などの地域活動を対象に、高齢者の社会活動の振興、活性化を行うために交付される。補助金に対しての経理方法について燕市老人クラブ連合会としては、ほぼ的確に行われていると思われるが、下部団体の燕市三地区老人クラブにおいては三市町合併前の経理事務を継続しているため取り扱いが異なっていることが見受けられた。経理の明確化を図るため、統一的な経理事務を行うよう連合会は指導に努められたい。また連合会を含めて下部組織も現金出納帳を作成し、現金等、通帳、印鑑の管理においては複数名で管理し、明確な会計管理等を行うよう努められたい。
組織面においては、近年、就労年齢の高齢化、生活環境の変化、高齢者のライフスタイルの多様化により、地域活動の帰属意識が低く、老人クラブ活動への参加に関心が薄い傾向が見受けられる。結果、老人クラブ加入者数の減少は否めない。また、若手会員の加入不足から、リーダーとなる後継者不足も課題となっている。連合会及び下部組織においては、会員数拡大に向けて積極的に勧誘等を行う努力が成されている。今後については、地道な勧誘活動に加え、組織活動のメリットを広報等で更にPRし、地域及び自治会、社会福祉協議会、行政と協力し活動を続けられたい。子どもの見守り活動によるPTAや、健康づくり活動における医師会や歯科医師会、薬剤師会など、多くの団体と連携を図ることにより認知度の拡大も図られたい。
また、一人暮らし世帯や高齢者世帯が増える中、話し相手、簡易な生活支援、相談事といった友愛活動、地域の支えあい活動を老人クラブが行うことで、地域の中での会員増強が見込まれる。このような活動に一層努められたい。

(3) 長寿福祉課への意見

補助金の交付する事務を適正に行うため、補助金交付団体との情報共有を密にし、また経理事務等について理解しやすい助言、指導に努められたい。

この記事に関するお問い合わせ先

監査委員事務局 監査チーム

〒959-0295
新潟県燕市吉田西太田1934番地

電話番号:0256-77-8371

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