ポリファーマシー(多剤投与等)対策事業を開始

更新日:2023年11月15日

ポリファーマシーとは、多剤服用の中でも害をなすものを特に「ポリファーマシー(Polypharmacy)」と呼び、単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤等の健康被害の問題につながる状態をいいます。

 燕市国民健康保険では、燕市医師会、燕市薬剤師会と連携し、多種類の医薬品を服用することで起こる副作用などの薬剤被害の減少と、医療費の適正化につなげるため、ポリファーマシー(多剤投与等)対策事業を開始し、対象者に通知「服薬情報のお知らせ」を送付します。

事業の概要

1.対象者

60歳以上で、1ヶ月に6剤以上処方(内服薬として長期処方)されている燕市国民健康保険被保険者

2.送付時期

毎年8月から3月にかけて毎月下旬に対象者へ通知「服薬情報のお知らせ」を郵送

3.利用方法

  • 対象者は、薬剤師もしくは医師に通知を持参します。
  • 薬剤師は、残薬、多剤併用、相互作用、重複服薬、副作用等のヒヤリングを行い、処方の変更が必要であれば、医療機関へ連絡あるいは服薬情報提供書等を作成し対象者に渡します。
  • 医師は、通知等を基に処方の再構築・多剤併用等を改善・解消します。
「服薬情報のお知らせ」の利用方法のフロー図

【利用方法の一例】(画像をクリックすると拡大で表示します)

通知実績

通知実績一覧
年度 通知時期 通知数
平成30年度(2018年度) 10月から3月 1,038通
令和元年度(2019年度) 8月から3月    993通
令和2年度(2020年度) 8月から3月 1,000通
令和3年度(2021年度) 8月から3月    981通
令和4年度(2022年度) 8月から3月    999通

事業実績・効果

医薬品の種類数に対する効果
年度

対象者1人当たり医薬品種類数

平成30年度 11.0種類から10.1種類に減少(0.9減少)
令和元年度 11.6種類から10.2種類に減少(1.4減少)
令和2年度 11.5種類から10.2種類に減少(1.3減少)
令和3年度 11.5種類から10.4種類に減少(1.1減少)
健康被害抑制に対する効果(その1)
年度 長期服用の改善者数(注釈1)
令和4年度 653人から458人に減少【改善者数195人】

健康被害抑制に対する効果(その2)

年度 重複服薬に該当した人の改善者数(注釈2)
平成30年度 51人から17人に減少【改善者数34人】
令和元年度 69人から16人に減少【改善者数53人】
令和2年度 72人から17人に減少【改善者数55人】
令和3年度 84人から29人に減少【改善者数55人】
令和4年度 77人から20人に減少【改善者数57人】

健康被害抑制に対する効果(その3)

年度

飲み合わせの悪い相互作用(禁忌)に該当した人の改善者数

平成30年度 7人から0人に減少【改善者数7人】
令和元年度 2人から0人に減少【改善者数2人】
令和2年度 2人から0人に減少【改善者数2人】
令和3年度 5人から0人に減少【改善者数5人】
令和4年度 7人から2人に減少【改善者数5人】

健康被害抑制に対する効果(その4)

年度 慎重投与に該当した人の改善者数(注釈3)
平成30年度 630人から564人に減少【改善者数66人】
令和元年度 449人から403人に減少【改善者数46人】
令和2年度 471人から427人に減少【改善者数44人】
令和3年度 468人から430人に減少【改善者数38人】
令和4年度 464人から418人に減少【改善者数46人】

【参考】

  • (注釈1)令和4年度から評価項目を医薬品種類数に対する効果から長期服用の改善者数の割合に変更しました。
  • (注釈2)「重複服薬」とは、同じ期間に異なる医療機関から同じ効能の薬が処方されている場合をいい、規定量を超えて服用してしまう可能性もあり、副作用など(健康被害)につながるリスクも高くなります。
  • (注釈3)「慎重投与該当者」とは、高齢者に対し特に注意が必要な医薬品を処方されている対象者になります。
この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 保険年金課 国保係

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新潟県燕市吉田西太田1934番地

電話番号:0256-77-8132

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