フィギュアスケート用ブレード試作品製作第1弾

更新日:2023年12月11日

燕市フィギュアスケートブレード開発研究会による試作品製作について

試作コンセプト

既製品をモデルとした試作品の製作を通じ、問題点・改善点を検証する。

基本形状

既製品をモデルとするが、トウ(つま先のギザギザ)部分については突起の数を変えた3パターンを作成する。

素材

既製品は鉄系の素材で作られているが、試作品にはステンレス系の素材を用いる。
(組成の異なる4種類の鋼材を用います。)

製作手順 (注意)変更になる場合があります。

  1. 鋼材の調達…ブレード用4種、靴底プレート用1種の鋼材を調達します
  2. 切り出し…レーザーで鋼材をブレードと靴底プレートの形に切り出します
  3. バレル研磨…バレル研磨でバリ取りをして、表面を綺麗に磨きます
  4. 熱処理…ブレードに焼き入れをして強度を上げ、エッジ以外の部分は焼き戻しを行います
  5. 溶接…ブレードと靴底プレートを溶接して組み立てます
  6. バレル研磨…焼き入れや溶接により生じた表面の焼けを取るため再度バレル研磨を行います
  7. エッジ研ぎ出し…エッジ部分の溝を研ぎ出します

各工程をご紹介します

鋼材調達

ブレード用4種類、靴底用1種類のステンレス系鋼材を調達しました。
担当:アイチテクノメタルフカウミ株式会社
協力:吉川金属株式会社

切り出し

既製品を研究して作成した図面をもとに、レーザー切断機で鋼材をブレードと靴底プレートの形に切り出します。

担当:株式会社柳田製作所 (注意)外部サイトに接続します

図が映し出されたレーザー加工機モニターの写真
加工中:飛び散る火花とその手前に立つ人の写真
加工機の中:金属のプレートが機械によって加工されていく様子
切り出しが終了した素材:切り目の入った金属板の写真
切り出し後:白い布の上に並べられたスケート用ブレードの写真

また、靴底プレートのビス止めをする部分(靴とブレードを接続する非常に重要な部分)には、ザグリ加工を施します。
担当:有限会社エーワン・プリス  (注意)外部サイトに接続します

靴底プレート写真:穴の空いた金属板の写真

バレル研磨

バレル研磨でバリ取りをして、表面を綺麗に磨きます。
バレル(樽)研磨は中の研磨剤を変えつつ仕上げしていくので、何回かバレルをかけることになります。
担当:有限会社船山理研工業所 (注意)外部サイトに接続します

バレル研磨機:緑色の大きな機械の写真
ブレードバレル研磨の仕上がり:梱包材の上に並べられた四本のブレードの写真

(注意)一番下が切り出した素材の状態。上に行くにつれ綺麗に磨かれています。

仕上げ研磨後のブレードと靴底。ぴかぴかに輝いています!

研磨後のブレード・プレート:ピカピカのブレードと靴底の写真

熱処理

ブレードを焼き入れすることによって強度を上げます。
協力:日本パーカライジング株式会社 新潟工場

木製の作業台に並べられたブレードの写真
赤く焦げついたブレードの写真

光り輝いていたブレードが赤く焦げ付いたようになっています。

溶接

各部品を溶接し組み立てていきます。
担当:有限会社ゴトウ熔接 (注意)外部サイトに接続します。

マスクをした人が金属を溶接をする様子
溶接加工者の手元で発光する金属の様子
溶接により取り付けられたブレードと靴底の写真

溶接のためにブレードを押さえる冶具(じぐ)も専用に作ったものです。
担当:有限会社エーワン・プリス

治具:机の上に設置されたブレードをおさえる道具の写真

バレル研磨

熱処理によって赤くなった表面を再びバレル研磨を行ってきれいに仕上げます。
担当:有限会社船山理研工業所

バレル前後比較:並べられた2本のブレードの写真
ブレードの表面を拡大した写真
バレル研磨後:作業台の上に並べられたたくさんのブレードの写真

ぴかぴかの状態が戻ってきました!

エッジ研ぎ出し

エッジ部分の溝を研ぎ出します。この工程を経ることで、ブレードは氷の上で滑るようになります。
協力:新潟アサヒアレックスアイスアリーナ

ブレードを研磨機で加工する様子
ブレードを研磨機で加工する様子を拡大した写真
机に設置された機械でブレードを加工する様子
机に設置された機械でブレードを加工する様子を拡大した写真

試作第1弾、完成です!

完成した新品のブレードの写真
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産業振興部 商工振興課 新産業推進係

〒959-0295
新潟県燕市吉田西太田1934番地

電話番号:0256-77-8232

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