【若monoデザインコンペティション燕vol.6】企業紹介レポート~株式会社エンテック~

更新日:2022年04月15日

例年ならデザイナーや学生から直接工場を見学してもらい、デザインのイメージを膨らませてもらうところですが、今年は新型コロナウイルスの感染症の影響で県外から来ていただくのは難しい…。

そこで、事務局が工場見学した内容をSNSやウェブサイトに掲載する方法で情報発信することに決め、協力企業各社へ取材に行ってきました。

社屋
製品

●株式会社エンテック ~技術をカタチに 製造業を通して実現するSDGs~

当社はプラスチック製の業務用厨房用品を製造しているメーカーです。

総数約2,000点の自社商品を自社倉庫に常時在庫しており、燕市内の大手商社に卸しています。小ロットでも対応可能で、色違いやオリジナルロゴ入れ等の特注にも対応できるのが当社の強みです。

私たちの生活において、プラスチック製品は日常不可欠な素材です。

当社ではリユースを想定した商品開発を行うなど、プラスチックごみ削減に向けた取り組みを行っています。今回、生分解性プラスチックの活用により「未来に向けたプラスチック」製品でプラスチックの可能性を広げたいと思います。

企業紹介動画(Youtube)

担当者インタビュー(株式会社エンテック 関藤社長)

担当者インタビュー

株式会社エンテックの募集テーマは【環境に配慮したECOなプラスチック製品】。

このテーマはどういう想いで募集されたのでしょうか。

今回は、株式会社エンテックの関藤社長に企業の技術力、テーマにこめた熱き想い、若きデザイナーの皆さんに期待すること等をたっぷりお聞きしました!

ー御社の事業内容を教えてください!

プラスチックの成形を行っています。メインで作っているのは自社製品(業務用厨房用品)が多くて、タッパー、どんぶり、お皿などが多いです。

出荷数でいうとラーメンのレンゲとか、タッパー、保存容器が多いですね。あとは、子供用のスプーンとかフォークとかも多く取り扱っています。

燕市内の商社さんに卸して、そこから全国の飲食店へ広まっていく感じですね。

 

ー製品によって作り方が違いましたね。

熱で溶ける樹脂(熱可塑性樹脂)を流し込む「射出成形」と、熱をかけると固まる樹脂(熱硬化性樹脂)を金型に入れてギューって押しつぶしながら熱をかけていく「圧縮成形」。この2種類がうちのプラスチックの成形方法ですね。

できた商品の質感が「ザ・プラスチック」という軽そうなものじゃなくて、陶器に近い、ちょっと高級感のあるものができるのが圧縮成形の強みかなと。だけど陶器よりは割れにくいという点がメリットです。

生分解性プラスチックは射出成形がメインになってきますね。

 

ー今回のテーマについて詳しくお聞かせください。

今回「環境に配慮したECOな暮らし」をテーマにしたんですけど、"生分解性プラスチック"っていう自然界で分解される素材を使って、何か商品ができないかなと考えました。

今、環境問題に配慮していないと、企業としても今後生き残っていけない部分もあると思うので、このような素材を限定したんです。

ただ、社内で意見を募ると、皆自分も含めて「食器」で頭が固まってて、なかなか斬新なアイデアが出てこないので、第三者の意見を取り入れたいと思って、こういうテーマにしました。

なので、食器等ジャンルを限定せずにアイデアをいただきたいなと思っています。食器でもいいですし、食器とかけ離れたものであってもいいです。

 

ー生分解性プラスチックって?

元々は、とうもろこしやさとうきび等の自然由来のモノからできているプラスチックになります。

当社で使っているのがポリ乳酸樹脂で、それを材料にして生分解性プラスチックができるんですけど、それを使ってスプーンやフォーク・コップを作っています。

自然由来の素材なので、バクテリアがいれば分解されるプラスチックになってますね。環境を整える必要はありますが、温度やバクテリアが揃えば自然に分解していく、自然に還るプラスチックといえます。

あと、他のプラスチックと違う特徴として、CO2が紙と同じカロリーしか排出されないのも、SDGsの観点から環境に良いプラスチックといえます。

 

ーSDGsはどんなことに取り組んでいるんですか?

SDGsに関して今当社が行っているのは「障がい者短時間就労」というものです。

障がい者の方は、仕事自体は出来ても集中力は続かないことがネックで仕事が続かないということがあるようです。
当社はレンゲの出荷数が多いのですが、一回の製造で3~4万個作ることもあって、作ったものを数えて箱に詰めたり、レンゲのバリ取りではロボットが自動で取ってくれるものの、一回の製造で1日8時間2週間かかりきりになって、他の仕事ができないという状況でした。
そこで、障がい者の方は単調作業が得意な方も多いので、1日午前2時間半、午後2時間半で来ていただいて、バリ取りのロボット操作をしてもらってます。当社にとっても非常に助かっています。

単に障がい者に仕事を与えるのではなく、やりがいにもつながっているという話を聞くので、SDGsでいうところの「働きがいも経済成長も」というゴールに合致してるかなと思っています。

 

ー最後にメッセージをどうぞ!

今回の若monoコンペに限らず、若手デザイナーとのつながりが出来れば一番いいなと思ってます。

若monoコンペでいただいたアイデアや商品だけじゃなく、当社は自社商品がメインでやってますので、今後商品を開発していくうえでも、デザイナーさんとのつながりが持てれば一番いいなと思っています。

あとはさっきもお話ししましたけど、第三者の意見を聞きたいっていうのもあって、そういった外部からのアイデアも欲しいところですね。

固定概念に囚われない斬新なアイデアを募集してますので、こちらがビックリするようなものがいただければ一番いいなと思っています。よろしくお願いいたします。

「若monoデザインコンペティション燕vol.6」はこちらから!

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