【若monoデザインコンペティション燕vol.6】企業紹介レポート~株式会社カドクラ~

更新日:2022年04月15日

例年ならデザイナーや学生から直接工場を見学してもらい、デザインのイメージを膨らませてもらうところですが、今年は新型コロナウイルスの感染症の影響で県外から来ていただくのは難しい…。

そこで、事務局が工場見学した内容をSNSやウェブサイトに掲載する方法で情報発信することに決め、協力企業各社へ取材に行ってきました。

社屋の様子
作業の様子

●株式会社カドクラ ~燕の削り出し屋~

当社では自動車部品やステンレス部品の削り出し、切削加工からプレス・溶接・組立まで行っております。

材料調達から部品完成までの一貫生産も対応可能で、様々な業種で使用される部品を加工してきた経験から得た技術力で、お客様のあらゆるニーズに対応してきました。日々部品をつくっていると、デザイン次第で、小物としての用途として使えるのではないかと考えていました。

今回、若手デザイナーのみなさんの力を借りて、目で楽しむ、飾って楽しむような小物デザインを募集します。外出しづらい風潮が続く今だからこそ、家庭で、オフィスで日常に彩を添える小物をつくりたいと思います。

企業紹介動画(Youtube)

担当者インタビュー(株式会社カドクラ 門倉社長)

担当者インタビュー

株式会社カドクラの募集テーマは【日常生活を彩る小物】。

このテーマはどういう想いで募集されたのでしょうか。

 

今回は、株式会社カドクラの門倉社長に企業の技術力、テーマにこめた熱き想い、若きデザイナーの皆さんに期待すること等をたっぷりお聞きしました!

ー御社の事業内容を教えてください!

当社は、NC旋盤やマシニング加工という金属を削る機械を使いまして部品を製造しています。主にトラック関係の部品が6割ぐらいを占めてます。その他は、色々なお客さんから受注生産で作っているものが多いんですけれども、だいたい装置部品、機械に入っている部品を作っている会社です。

扱う素材は金属が殆どなんですけれども、材質は鉄・ステンレス・アルミ・あとはチタン等の材料を加工しています。大きさ的には手のひらサイズに入るものから親指サイズぐらいのものがほとんどです。

 

ーどのような設備がありますか?

うちにある機械の殆どがNC旋盤と言いまして、金属の丸い棒を回しながら削っていく方式のものがほとんどです。その機械だと左右対称のものができる場合が多いですかね。その他にはマシニングセンタという機械がありまして、それは四角いブロックから色々な形をプログラミングして削り出していくような機械になります。

球体的なものも加工が可能ですが、一般の人に分かりやすく言いますと、ボルトとかナットとか、ああいう感じの形が得意です。

 

ー若monoコンペ応募のきっかけは?

リーマンショックの時にちょうど暇になりまして、「材料を削って机の上に置けるような小物は何かないか」と考えたんですけど、なかなかいいアイデアが出なくて。

そうこうしているうちに仕事が忙しくなって、それ以降全然チャレンジをしてなかったので、今回、若い人達の力を借りて、うちの技術で何か面白いものができないかなと思いまして応募しました。

うちは自社製品がなくて、お客さんからいただいた図面のものを、図面通りに作るというのが今の仕事です。ですので、自社製品にも取り組んでみたいという考えもありますので、若い人の力を借りて、新しい分野にも進出したいと思ってます。

 

ー今回の募集テーマについてお聞かせください!

今回のテーマは「日常生活を彩る小物」なんですけど、ちょこっと作ってみたのですと、造花を置いてちょっと触ると動いたりするようなものですね。

まぁ…なんだろうな、なくてもいいけどなんとなくあったら面白いかな、ぐらいのものです。具体的に言うと、ハンドスピナーみたいな感じのものですかね。あれ、なくても困らないけど、あると意外と回して面白かったりして、一時すごく売れてましたし。

ちっちゃいボールを半分に切った中に造花を置いてみると、机の上でフラフラ動いてくれたりして、それがなんとなく癒しになったり、そんな感じのものをイメージしてました。今は自分の頭の中だけで考えてるので、他の人から変わったアイデアがいただけたらいいなと思っています。

 

ーどのような作品を期待しますか?

机の上にちょこっと置いてて、なんとなく興味を引くものですかね。

素材はできれば金属、あるいは樹脂。金属の刃物で加工できるものでしたら何でもいいんですけれども、大きさは機械の都合上やっぱりできれば10cm~1cm以下。長さもその間に入ると一番いいかと思います。

 

ー若monoコンペに期待することは?

どうしてもいつもお客さんからもらった図面だけでものを作ってますと、それだけしか頭の中にないので、イメージ的に凝り固まっちゃって。

小物自体がふわっとしたイメージしかないですし、同じ小物って言っても、自分のイメージと若い人とのイメージでは違ったりするのでそこは期待しています。例えば、文房具を置いとくペン立てみたいに実用性があるものもいいですよね。ああいう感じで、あったらなんとなくいいものを作りたいです。

まだ漠然としたイメージしかありませんので、若い人たちのアイデアをお貸しいただければありがたいなと思います。

 

ー最後に参加者へメッセージを!

皆さんのような若い方達のなかで、従来の考え方とは違った新しい発想でデザインが生まれることを期待しています。

うちらみたいな機械加工してる人ですと、これはもうこういう形は出来ないでしょ、みたいなのがすぐ浮かんでしまうので。

そういう作り方云々関係なく、デザイン性で面白いものを考えていただければ、それを見て新しい加工方法を考えたりして、極力形にできるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

「若monoデザインコンペティション燕vol.6」はこちらから!

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