「新大コシヒカリ」導入試験事業
「新大コシヒカリ」導入試験事業の概要
1.事業の背景・目的
令和6年産米の品質は平年並みに回復したものの、今後も猛暑による慢性的な米の品質低下が懸念されます。
現在、市内で作付されている水稲の主力品種である「コシヒカリ(BL)」は、高温耐性が弱く、猛暑による品質低下を招くおそれがあることから、高温耐性の強い品種の導入を進めていく必要があります。
このことから、本市において、水稲高温耐性品種の試験栽培を実施し、農業者に対して試験栽培結果を提供することで、水稲高温耐性品種の導入に結び付け、高品質米の生産、ひいては農業所得の確保を図ります。
2.事業の内容
新潟大学と連携し、高温耐性品種「新大コシヒカリ」(品種名コシヒカリ新潟大学NU1号)の試験栽培を実施します。
生育状況や品質等の試験栽培結果を農業者に提供し、高温耐性品種の導入を進めていくとともに、ドローン直播等の先進技術や環境に配慮した栽培方法の実践に結び付けていくこととします。
試験圃場概要
ドローン直は 50アール
直は機による直は 50アール
合計100アール(1ヘクタール)で試験を行います。

【圃場位置】燕市次新地内(燕市川前公民館から徒歩7分ほど)
生育の様子
【再播種から約5週間】
再播種から約5週間が経過した7月25日の圃場の様子です。
田面から葉の先端まで約40センチの長さに成長しているのが確認できました。
直は機で播種を行った圃場。
ドローンで播種を行った圃場。
【再播種から約4週間】生育調査を実施しました
再播種から約4週間が経過した7月18日の圃場の様子です。
直は機圃場は筋になっている様子が、写真でも確認できるようになってきました。
翌週の7月23日には、生育の調査を行いました。調査結果については、まとまり次第公表を予定しています。

直は機で播種を行った圃場。

ドローンで播種を行った圃場。
生育調査の様子(直は機圃場)
生育調査の様子(ドローン圃場)
【再播種から約3週間】
再播種から約3週間が経過した7月11日の圃場の様子です。
田面から葉の先端まで約30センチの長さに成長している様子が確認できました。
田んぼの中に黄色く枯れているように見える部分がありますが、これは「ヒエ」という雑草に除草剤が効いているためです。
直は機で播種を行った圃場。
ドローンで播種を行った圃場。
【再播種から約2週間】出芽は順調です!
再播種から約2週間が経過した7月4日の圃場の様子です。
田面から葉の先端まで約10センチの長さに成長している様子が確認できました。
直は機で播種を行った圃場。
ドローンで播種を行った圃場。
【播種から約1か月】再播種を実施しました
5月20日に播種作業を行いましたが、出芽が芳しくなかったことから、再播種を行いました。
播種から23日後(6月12日)の圃場の様子
直は機で播種を行った圃場。
ドローンで播種を行った圃場。
再播種作業
6月20日にドローン、21日に直は機の再播種を実施しました。
直は機で再播種を行っている様子。(6月21日実施)
ドローンで再播種を行っている様子。(6月20日実施)
再播種から約1週間後(6月27日)の圃場の様子
写真では少しわかりにくいですが、目視では芽が出ているのを確認できました。
今後の順調な生育を願いながら、引き続き調査を行っていきます。
直は機による再播種から6日後の圃場。
ドローンによる再播種から1週間後の圃場。
2025年5月20日開催「新大コシヒカリ播種作業実演会」
新大コシヒカリ播種作業実演会を5月20日(火曜日)に開催しました。
当日は、ドローンを使っての作付作業見学や新潟大学三ツ井特任教授から新大コシヒカリの研究成果についての講演、そして試験栽培に協力いただいた農業者の方から、ドローンによる播種作業から見えた成果や課題、今後の展望について発表を行い、70名近くの農業者や関係機関の方々にご参加いただきました。
【新大コシヒカリ播種作業実演会の概要】
1.日時:5月20日(火曜日) 午前9時から午前11時
2.会場:
(1)燕市次新地内の水田(「燕市川前公民館」付近)
(2)燕市川前公民館(燕市中川597-1)
実演会の様子
ドローンによる播種作業
50アールの田んぼへ、ドローンで種もみを撒く作業を行いました。5分ほどで終了しました。
種もみをまくドローン
ドローンによる播種作業の様子
直は機による播種作業
直は機(ちょくはき)という作業機械で播種を行いました。15分ほどで終了しました。
直は機による播種作業の様子
圃場には看板が設置してあり、どなたでも見学可能です。
畦畔除草ドローンのデモ飛行・乾田直は作業
近年注目されている「乾田直は(かんでんちょくは)」(品種:にじのきらめき)と、市内で開発された畔(あぜ)の除草に特化したドローンのデモ飛行を行いました。
畦畔除草ドローン飛行の様子。
ノズルを引きずるように飛行することで畔だけに除草剤を撒くことができます。
乾田直はのようす。
乾田直はとは、しろかきをせず直接種もみを播種する方法です。これにより、春に行う作業を大幅に減らすことができます。
講演会の様子
講演「新大コシヒカリ」-「これまで」と「これから」-
新潟大学の三ツ井敏明特任教授から、新大コシヒカリの取り組みに関する経過や新大コシヒカリの特徴、これからの展望など、ご講演をいただきました。
新発売の「新大コシヒカリおにぎり」が配られ、参加者の皆さんから実際に味わっていただきました。
三ツ井教授ご講演の様子
「新大コシヒカリ」おにぎり
取組報告「スマート農業と新大コシヒカリ」
今回の試験栽培に協力してくださる市内農業法人株式会社アグリシップの佐藤代表から、スマート農業を活用したこれまでの取り組みや、新大コシヒカリの試験栽培への抱負などをお話しいただきました。
その他情報提供
市からの取り組みに至った経緯説明や、「新大コシヒカリ」とはまた異なる高温耐性品種に関する県からの説明、ドローン業者による最近のドローン事情解説など、様々な情報提供を行いました。
今後の生育状況などは、このページにて随時お知らせします。
- この記事に関するお問い合わせ先
-
産業振興部 農政課 生産振興係
〒959-0295
新潟県燕市吉田西太田1934番地
電話番号:0256-77-8245
更新日:2025年07月29日