【開催レポート】六張煙管 工房見学会

更新日:2023年12月13日

2023年12月9日(土曜日)


燕市外在住の皆さんから燕市の魅力を知っていただくための体験プログラムとして、12月9日(土曜日)に「六張煙管(ろくばりきせる)工房見学会」を開催しました。

市外・県外から5名が参加し、燕市に移住した若き煙管職人・岩浪陸(いわなみ りく)さんの工房「六張煙管」を訪ねました。

岩浪さんのプロフィール・イベント概要はこちら


「煙管」と記された看板

壁に飾られた多くの煙管や煙草入れ


自身が煙管に興味を持ったきっかけや、独学で煙管製造を始めた経緯などを語る岩浪さん。
参加者の皆さんも興味津々で聞き入ります。

解説をする岩浪さん

岩浪さんの解説に聞き入る参加者の皆さん

 

日本での煙管発祥から現在に至るまでの流れや、燕市でプレス機の導入を機に煙管産業が発展し、日本一の産地となった経緯など、煙管が歩んできた歴史がわかりやすく語られます。

製造工程を説明するための煙管のパーツ

岩浪さんの解説に聞き入る参加者の皆さん

 

煙管の種類は、大きく分けて2つ。
煙草葉を入れる雁首(がんくび)と吸い口を竹などの管(羅宇:らう)で繋いだ「羅宇煙管」と、雁首から吸い口まで全てが金属製で一体となった「延べ煙管」。
それぞれ素材や長さなどにより、喫味やメンテナンス方法が変わり、さらに素材となる金属によって、見た目はもちろん使用感(吸い口の金属臭の有無や手に持った時の熱さなど)も変わるなど、一言で「煙管」といっても様々な違いがあるとのこと。

岩浪さんの詳しい解説により、今まで漠然としたイメージだった煙管の世界が、いきなり広がった感覚!

羅宇煙管

延べ煙管

延べ煙管


解説に続いて、実際に製造現場を見学します。

六張煙管の製造工程はすべて手作業。
金切りばさみで切り出した金属の板を金槌で叩いて丸め、ヤスリで削って……。

金属板を金槌で叩いているところ

製造工程を見学する参加者の皆さん


平らな金属の板が、岩浪さんの操る金槌のリズミカルな打音とともに、見る見るうちに管状に丸められ、煙管の形に近づいていきます。
その迷いないスピーディーな手つきに、皆さん思わず感嘆の声が。

金属板を金槌で叩いて丸める岩浪さん

ヤスリで削る作業をする岩浪さん

金属の筒を金槌で叩いて形を整える岩浪さん

 

その後は、実際に煙管を使って、いくつかの煙草葉を吸い比べる体験もしました。
煙草葉をひとつまみ取り、指先で軽く丸めて火皿に詰め、火をつけてゆっくりとふかす……。
紙巻煙草とは香りや味が全く違い、紙煙草が苦手な人も「この香りは良い!」とのこと。
中でも岩浪さんが特別に入手した、1979年に製造中止となった「ききょう」という刻み煙草の香りは別格!

煙草葉を指で丸める参加者

煙管を吸う体験をする参加者

煙管を吸う岩浪さん


工房内には使い込まれた道具や、岩浪さんが資料用に収集した煙管の数々が。
見ているだけで楽しくなります。

煙管を叩いて成形するための木製の台

ハンマーやハサミなどの道具

煙管を成形するための型などの道具

羅宇煙管に使用する竹の筒

煙管を成形するための機械

岩浪さんが資料用に収集した煙管


工房見学会の後は「お食事処 丸泰」に移動。
こちらのお店の看板メニュー・釜飯をいただきながら、岩浪さんも含めての昼食会となりました。
釜飯は燕市を代表するグルメの一つで、昭和30年代から燕の金属産業界の社長達に支持され、会社で大きな仕事が終わったときや祝い事などの「ハレの日」に食べられ、広まっていきました。
(燕市での釜飯の歴史や提供店舗については、下記リンクから)
燕市釜飯マップはこちら


五目釜飯

釜飯を食べながら談笑する参加者と岩浪さん


お腹も満たされ、煙管の魅力も存分に堪能できた見学会でした!

煙管を持った岩浪さんと参加者の皆さんの集合写真

 

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